「風俗嬢」として生きてきたことを後悔したまま人生を終わらせたくない。そんな気持ちで撮りつづけてきた写真たち。
私は過去に風俗嬢として、13年ほど吉原や関東各地の風俗街を転々としてきました。ほかにはどうしようもなく、行き着いた場所が吉原であり、ソープ嬢という仕事でした。そこは自分の居場所と信じ、働いてきた大切な場所です。でも、もっとほかの生き方があったのでは……そんな後悔に苛まれることもありました。
東京都台東区にある日本最大のソープ街・吉原(撮影・紅子)
そんなある日、ふと遊廓の跡地を訪れることがありました。心を奪われました。そこにはこれまで見たこともないほど、儚く美しい世界が広がっていたのです。48歳の夏、カメラの技術もろくに知らなかった私は一眼レフを購入し、各地の遊廓や赤線跡地を撮影しはじめました。色街の名残を撮り歩くことで、自分が生きてきた世界がどういう場所だったのか、歴史を紐解きながら考え、記録し伝えていきたいを思ったのです。
静岡県熱海市に残る旧娼家(撮影・紅子)
建物は次々と取り壊され、残りわずかといわれています。それでも全国をまわる中で、今もひっそりとたたずむ遊廓建築や、戦後赤線時代に建てられたカフェー建築、その特徴とされる豆タイルや数々の意匠に出逢うことができました。でも、いわゆる綺麗な写真を撮りたいわけではありません。さまざまなディテールを通して、その土地や建物の「記憶」を写真に深く刻みこみたい──
負の歴史とされることも多い性風俗ですが、それを「文化」として少しでも多くの方々に伝えていくことができたら──
それが自分が生きた証であり、使命だと考えています。
色街の記憶を刻み込みつづける色街写真家・紅子と、日本唯一の遊廓専門書店・カストリ書房。遊廓という、ときに隠され、ときに忘れられがちな歴史を残してきた両者が強力タッグ。
元風俗嬢だからこそ切り取ることができた紅子氏の唯一無二の写真を、最高の環境で贅沢にプリントした作品を展示販売する、「紅子公式オンラインギャラリー」です。
当ギャラリーは、紅子氏の正式なライセンスを受け、カストリ書房が運営しています。
当ギャラリーの収益は紅子氏に還元され、活動資金となります。
遊廓建築やカフェー建築は、日々取り壊されています。撮影できる時間はわずかしか残されていません。
紅子氏が撮影活動に専念するためにも、是非プリント作品のご購入をご検討ください。作品の購入が、色街の記憶を残す活動に役立ちます。
すべてのプリント作品に作品証明書がつきます。
お買い上げ頂いたすべてのプリント作品には、オリジナルであることを保証する作品証明書がつきます。紅子氏の作品を証明するものですので、大切に保管ください。